普段、「足が重い」という言葉を見聞きしたり使ったりしたことがあると思います。
体調がすぐれない時にも「足が重い」と表現したりしますが、他にはどんな意味合いを持った表現方法なのでしょうか。
そんな本日は「足が重い」の意味と正しい使い方、そして類語や例文について詳しく解説したいと思います。
「足が重い」の意味は?
まず最初に「足が重い」の意味について見ていきましょう。
「足が重い」という語句は、人間の体の器官にまつわる慣用的な言い方の一つです。
「目」、「口」、「手」など人が生活する上で非常に重要な器官は、それだけ「使用頻度」が高いこともあり、言葉でもよく登場します。
「足」もその一つであり、体を動かしたり、移動したりすることに関して、あるいは「足」という形状にちなんだりするさまざまな慣用的な表現があります。
「足」という字は、一義的には器官の足そのもののことを指しますが、それ以外にも「歩くこと」や「動いて行くこと」を示す場合があります。
例えば「足が速い」、「足が向く」といった用例です。
これは「足」そのものというよりも、人が動くことに関しての慣用的な表現だといえます。
さて「足が重い」の「重い」とは、「動かしたり、持ち上げたりするために、大きな力がいる状態」を示します。
これが転じて、「心に負担を感じる」というメンタルな重圧感を表す場合もあります。
あるいはまた「何かに押さえつけられているように、動かない」とか「動きがにぶい」、「重大だ」といった意味合いもあります。
このように見ると「足が重い」は、二通りの意味を持つと考えられます。
一つには直接的に、自分の足という器官が動きにくい状態です。
この場合は「足が棒になる」、「足がだるい」といった言い方もできます。
もう一つは、「出かけたりするのがいやだ」や「行くのに気がすすまない」という精神面の表現です。
「何かの行動を起こすことや、相手に面会に訪れることが、心理的に負担であり、できれば行いたくない」という意味合いです。
「足が重い」の正しい使い方は?
次に「足が重い」の正しい使い方について見ていきましょう。
前述のように、「足が重い」には二つの用法があるわけですが、物理的な「足が重い」は、例えば家族に「最近、足が重くて動かしにくいんだ」などと不調を訴えたり、病院で症状を説明する場合の言い方といえます。
二番目の心理的な負担を述べる場合の表現は、やや婉曲的な言い回しだといえるでしょう。
直接的に「行きたくない」、「嫌だ」と言いにくいようなケースで、遠回しに自分の気持ちを示すときの用例です。
この「足が重い」には、「行かなければならないのに、その気になれないでいる様子」というニュアンスがこもります。
そもそも毛嫌いしている、自分とは縁遠い場所や物事について、「そんな所に私が行くわけがない」といった場合の言い方というよりも、本来行く必要があったり、行くべきである場所や用件なのにもかかわらず、さまざまな事情から「気が進まない」という心の動きを表す語句、それが「足が重い」だといえるでしょう。
「足が重い」は「重い足を引きずる」、「重い足取り」といった派生的な表現で言い換えることもできます。
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「足が重い」の類語と例文を教えて?
最後に「足が重い」の類語と例文をご紹介したいと思います。
心理面の負担を表す「足が重い」に類似した語句や表現としては、次のようなものがあります。
◆類語
- 腰が重い
- 腰が引ける
- 気が向かない
- 消極的だ
- やる気が起きない
- 逃げ腰だ
- 足が遠のく
- 尻が重い
- 気が重い
- 気乗りしない
- うっとうしい
- 面倒だ
などがありますね。
「足が重い」の例文としては、次のようなものが挙げられます。
◆例文
- 今日の試験は自信がないので、会場に行くのはなんだか足が重いなあ
- 検査結果を聞きに行かないといけないんだが、どうも足が重い
- 一日中歩いたのでさすがに足が重いよ
- あの人の所へ行くのはいつも足が重い
「足が重い」の類語と例文をまとめてご紹介しました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「足が重い」の意味と正しい使い方、そして類語や例文を詳しくご紹介しました。
おさらいをすると体調が優れない場合に使う「足が重い」とメンタル的に行くのがめんどくさいや、気持ちが乗らない場合に使う「足が重い」の2つの使い方があるということでした。
「足」を使った慣用句はたくさんあるので意味や使い方をしっかりと覚えておきたいものですね。