書類送付

ビジネスの場で取引先の方に対して「ご送付致します」「お送り致します」という表現方法を利用する機会があると思います。

書類などを送る場合などによく使う言葉だと思いますが、よく見ると二重敬語になっているのでは?と思ったことはありませんか?その場合は「送付致します」「お送りします」だけでいいのか悩む部分だと思います。

そこで「送付致します」は失礼な敬語になるのか「お送りします」との違いと使い分け方について詳しく解説したいと思います。

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「送付致します」の意味と使い方は?

まず最初に「送付致します」の意味と正しい使い方を見ていきましょう。

「送付致します」という語句は、「送付」という名詞と「致す(いたす)」という動詞を丁寧な形にした「致します」から構成されています。

「送付」とは、「文書や物品を相手へ送り届ける」、あるいは「送り渡す」ことを意味します。

通常は「送付する」と動詞を伴って用いられます。

「送付」の「送」という漢字は、「行く」という意味のしんにょうと「両手で物を押し上げる」形の字から成り立っています。

これらのことから「物をおくる」という意味合いになったとされます。

また「付」は、「人」を示すにんべんと「寸」からできています。

「寸」は「右手の手首に親指を当てて、脈をはかる」行為を示すとされます。

このことから、「付」は「人に手で物をつける」ことを指すようになったようです。

また「致します」は、「送付致します」のような用例では、「する」の謙譲語や丁寧語として用いられています。

謙譲語の場合は、自分側の動作を低めることで相手を敬ったり、あらたまった気持ちを込めることで聞き手に対する敬意を表します。

例えば「努力致します」、「私からお話し致します」などという言い方です。

丁寧語の場合も相手に対する敬意を示す点では基本的に同じで、通常は「致します」の形で用いられ、例としては「いい香りが致しますね」、「お値段は1万円ほど致します」などが挙げられます。

このように「送付致します」は「送付」をへりくだったり、丁寧に述べているわけですから、意味合いとしては「送り届けさせていただきます」、「お送りします」といった言い方と同義になるといえます。

ただし、次の項目でご説明するように、「送付」は漢語の名詞であり、やや堅い響きがあります。

「送付致します」を「お送り致します」などと同じようにビジネスシーンなどで使用する際には、若干注意すべき点もあります。

「送付致します」は失礼な敬語なの?

次に「送付致します」は失礼な敬語にあたるのか解説したいと思います。

前述のように「送付」は漢語であり、実際に法律用語、商行為の事務用語としても用いられています。

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例えば「証拠調べに関する書類を検察庁に送付した」、「請求書を注文主に送付する」といった表現です。

このため「送付」という言葉はやや堅い、事務的な語感があるといえます。

また「送り付ける」という和語があり、こちらは「相手の都合に関係なく、一方的に乱暴に物事を送る」といった意味合いです。

「脅迫状を送り付けてきた」といった用例です。

「送付」は「送り付ける」を省略したようなイメージもあり、何となく「冷徹に書類などを送り付ける」といった印象も受けがちです。

一方、「送る」という言葉は、物理的な文書や品物のほか、「合図を送る」、「月日を送る」のように抽象的な表現にも用いられます。

こうしたことから、何かの物品等を相手に送ることを敬語として述べる際には、一般的には「お送り致します」や「お送り申し上げます」といった言い方が好まれるようです。

しかしだからといって、「送付致します」が敬語として使用できないということではありません。

前述の堅い印象を和らげるためには、「ご送付致します」と語頭に「ご」を付けることで、へりくだる意味をより強めることができます。

また「致します」の代わりに「申し上げます」、「させていただきます」などを用いれば、丁寧な印象が一層強まります。

ビジネスや公の場で「送付致します」を使う際には、こうした若干の言い換えに留意することが、よりTPOに合った敬語表現には大切となります。 
  

「お送りします」との違いと使い分け方は?

メールで謝罪

最後に「送付致します」「お送りします」の違いと使い分け方をご紹介します。

「お送りします」の使い方

「送る」という行為に関する敬語表現には、「お送りします」という言い方もあります。

これは敬語の種類からすると「丁寧語」に当たります。

これは「送る」を丁寧に述べてはいるものの、謙譲語である「お送り致します」などに比べると、相手に対する敬意の度合いは低くなります。

このため社内の事務的な連絡や、同僚、チーム内でのやり取りでは「明日お送りします」や、「これから送りますね」といった言い方でも問題ありませんが、目上の方や顧客など敬うべき相手に対して使う際は、やはり「お送り致します」や「お送り申し上げます」、「ご送付させていただきます」などが適切といえるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「送付致します」は失礼な敬語なのか、そして「お送りします」との違いと使い分けについて詳しくご紹介しました。

ビジネスの場で同僚や同等の立場の人に「お送ります」「送付しますね」と使うのは問題ありませんが、、目上の方や上司の方にはやはり「ご送付致します」や「お送り致します」と使うようにしましょう。

職場で使う言葉や敬語には気を遣いますが、相手に与える印象が変わってくることなので覚えておきましょう。

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