「薫陶を受ける」という言葉を初めて見聞きした時、すぐに意味が理解できる方は多くはないことでしょう。
まず「薫陶」とは何を表すのかイメージしにくいですよね。ちなみに「薫陶」は「くんとう」と読みます。
誰々先生から薫陶を受けた誰々は、といったような文で見聞きし、前後の文章から何となく「感銘を受けた」というような意味だろう、と推測はできるかもしれませんね。
確かに「薫陶をうけた」という言葉のニュアンスは「感銘を受けた」といった意味で合っています。
しかしながら格好良く「薫陶を受ける」という言葉を使いこなすためには「薫陶を受ける」の正しい意味や使い方を知る必要があります。
さらに「薫陶を受ける」を理解するためには例文や類語も知っておきたいところです。
そこで今回は「薫陶を受ける」の正確な意味や使い方、そして例文と類語を調査致しました。
「薫陶を受ける」の意味や使い方は?
「薫陶を受ける」の意味ですが、まず「薫陶」とは何のことでしょうか。
「薫陶」を構成する漢字「薫」とはお香のことで、「陶」は陶器をつくることです。
つまり「薫陶」とは「お香を練りこんで陶器をつくる」という意味です。
そして「お香のかおり」に「人徳や品位といった徳」を、また「つくられた陶器」に「教えを受けた人物」を見立て、「薫陶」とは「徳によって別の人物に良い影響を与える」といった意味になりました。
すなわち「薫陶を受ける」とは「徳の高い人物に良い影響を与えられた」といった意味です。
文章の中で「薫陶を受ける」が使われましたら、教えた人物が人格面で素晴らしい人物であることがうかがえます。
「薫陶を受ける」の使い方は「人格者から良い影響を受けた」ことを言い表したい時に使いますが、単純に「教えていただいた」ことを丁寧に言うために使う場合もあります。
基本的に自分から「私が薫陶を与えた誰々」とは言いません。
自分から「私は人格者である」と宣言することになりますので、「私が薫陶を与えた」という使い方は憚られますよね。
ただ、教師を志す誰かに対して「あなたが学生に薫陶を与えるためには」といった使い方なら問題ないでしょう。
「薫陶を受ける」の例文や類語も教えて?
「薫陶を受ける」の意味や使い方はお分かりいただけたでしょうか。
さらに「薫陶を受ける」の使い方をマスターしていただくため、例文と類語を調査致しました。
まずは「薫陶を受ける」を実際に使った例文を5つ、挙げてみましょう。
- 例文1
世界的に偉大な功績を残した彼の「薫陶を受けた」弟子も活躍中だ。 - 例文2
彼女もまた、フローレンス・ナイチンゲールの「薫陶を受けた」看護師のひとりである。 - 例文3
兄の「薫陶を受けた」僕は、兄と同じ道を志した。 - 例文4
先生から「薫陶を受けました」ことで、今の私が存在します。 - 例文5
創始者から直々に「薫陶を受ける」機会をいただけたことに深く感謝致しております。
いかがでしょうか。
もう「薫陶を受ける」を使いこなせるようになっていただけたでしょうか。
では次に「薫陶を受ける」の類語も5つ、ご紹介致しましょう。
- 類語1
感化される - 類語2
導かれる - 類語3
刺激を受ける - 類語4
ご高教を賜る - 類語5
影響を受ける
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「薫陶を受ける」についての意味や使い方、そして例文と類語についての調査結果をお伝え致しましたが、勉強になったと思います。
「薫陶を受ける」の正しい意味や使い方をお分かりいただき、「薫陶を受ける」を使いこなせるようになっていただけたことでしょう。
あなたが誰かから教えをいただいたことを言い表したい時には、ぜひ「薫陶を受ける」を格好良く使いこなして表現しましょう!