葉っぱになぜ

普段、生活する中で「~すべき」「~するべき」と表現する場合が多々あります。

ですが、「~すべき」と表現する方が正しいのか、それとも「~するべき」と表現する方が正しいのか悩んでしまいますよね。

そんな本日は「~すべき」と「~するべき」の違いと使い分け、そして正しい文法はどちらなのか詳しく解説したいと思います。

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「すべき」「するべき」の違いは?

まず最初は「すべき」「するべき」の違いを見て行きましょう。

「すべき」、「するべき」とは、「す」、「する」という動詞に「べし」という助動詞の連体形「べき」が接続した形の語です。

「べし」は、もともとは古語の「宜(うべ)し」が音変化をして成立したとされます。

上代からの古い言葉ですが、それ以降現代にいたるまで使用され続けている珍しい言葉といえます。

古語の「宜し」は「いかにも」、「もっとも」、「なるほど」といった意味でしたが、現代の「べし」は多様な意味を持つようになっています。

一つには当然の成り行きや、今後そうなるはずという意味で「~のはずだ」

二つめには適当・妥当の意味で「~するのがよい」

三つめには可能の意味で「~できるばはずだ」

四つめには終止形の形で勧誘や命令の意味を示す「~せよ」、「~してはどうか」

五つめには義務の意味で「~しなければならない」といった用法で使われます。

さらには、中世の文学作品などでは、推量や予想の意味での「~だろう」や、決意や意志を示す言い方もあります。

いずれにしても、若干のニュアンスの違いからこうした意味上の分類がされているものの、「べし」が語尾につくと、現代では強い語意や決然としたイメージを与える言葉だといえます。

さて「す」と「する」ですが、どちらも何らかの行為を行うという動詞です。

「す」は古語であり、現代語が「する」になります。

「べし」の活用は未然形「べから」、連用形「べく・べかり」、終止形「べし」、連体形「べき・べかる」、已然形「べけれ」、命令形「べし」。

このうち現代語には「べき」だけが残ったといえます。

未然形の「べから」は、打ち消しの助動詞「ず」を伴って「~するべからず」となり、現在でも立て看板などの表記で用いられることもありますが、やはりこれは古語です。

このため古語同士を連ねるのが自然だとすれば「すべき」や「すべし」が適切でしょうが、「べき」が現代語に残っているため「するべき」も一般的に用いられているわけです。

このように「すべき」も「するべき」も現代ではどちらも誤用とはいえず、どちらも使用は可能ですが、「すべき」は古語由来のためやや堅い印象を与えるかもしれません。

なお、文法的なことを付言すれば、前述のように「べき」は「べし」の連体形ですので、体言につなげる必要があります。

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このため「早く実行すべき」、「制限するべき」で止めるのは厳密には誤用です。

先ほどお示した活用の通り、終止形は「べし」としなければなりません。

連体形のまま用いるならば「早く実行すべきだ」や「制限するべき事情がある」といった形の表記が正しいでしょう。

「すべき」「するべき」の使い分けは?

AとB

次に「すべき」「するべき」の使い分けについて見ていきましょう。

このように「すべき」と「するべき」は、どちらも等しく使用することができる言い方です。

日本語では一つの文章の中に、文語と口語を混ぜて使うことは避けた方がよいとの考え方がありますので、「すべき」か「するべき」かに統一しさえすれば、どちらを用いても構わないといえます。

ちなみに、官公庁で用いられる公文書については、終戦直後のころに、「すべき」と「するべき」の使い分けに関しての通達が出されています。

連合国による戦後の民主化の流れを受けたためか、通達では、公文書は「文語調の表現はなるべくやめて、平明なものとする」としたうえで、「べきは、『考えるべき問題』『注目すべき現象』のような場合には用いてよい」、「べく、べしはどんな場合にも用いない」、「べきが、サ行変格活用の動詞に続くときは『するべき』とはせず『すべき』とする」と定めています。

いずれにしても、「すべき」や「するべき」を、現在のビジネスシーンや日常のやり取りで使用する場合は、やや文語的な堅い言い方であるという認識の上で用いることが適切でしょう。 

「すべき」「するべき」の例文を教えて?

最後に「すべき」「するべき」の例文をご紹介したいと思います。

「すべき」や「するべき」の例文としては、前述の意味上の分類に従って挙げると次のようなものがあります。

 

  • <当然の成り行き>「赤字地方路線はいずれは廃止するべき運命にあるだろう。」、「猛暑が続くため、熱中症には十分注意すべきだ。」
  • <適当・妥当>「無責任な発言はするべきではない。」、「理不尽な抗議には毅然と対応すべきだ。」
  • <可能>「今年中に完成すべく懸命に努力しています。」
  • <命令・勧誘>「報告書は必ず今月末までには提出すべし。」
  • <義務>「基本的人権はどんなことがあっても擁護すべきだ。」

 

「すべき」「するべき」の例文をまとめてご紹介しました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「すべき」「するべき」違いと使い分け方、そして正しい文法について詳しくご紹介しました。

基本的には「すべき」でも「するべき」でもどちらを使っても誤用にはなりません。

ただビジネスの場で利用する場合はどちらかに統一して利用する方がいいでしょう。

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