地域によっては挨拶がわりに使われる「お世話様です」という言葉ですが、不快に思われる方もいらっしゃいます。
「お世話になっております」を簡略化したもの、あるいは「こんにちは」といった感覚で使うと、相手によっては機嫌を損ねますので注意が必要です。
そこで本日は「お世話様です」の意味と正しい使い方、目上の人に敬語として使うのは失礼なのか詳しくご紹介したいと思います。
「お世話様です」の意味と使い方は?
まずは、「お世話様です」の意味と正しい使い方についてご紹介しましょう。
「お世話様です」は相手からの手助けなどにお礼の気持ちと、労いの気持ちをこめた言葉です。
また、特にお世話をしていなくても、地域など特定のグループ内で、挨拶がわりに使われることも少なくありません。
自分が属するグループによって使われ方が違うでしょう。
そのため、引っ越し前後で「お世話様です」の扱い方に戸惑うことがあるかもしれません。
ただし、挨拶がわりに使うグループでも「お世話様です」は「軽い」挨拶、または「簡単な」お礼といった認識です。
たとえば、気心の知れた知り合い同士でお互いに使ったり、お店の人や子どもの預け先、通い先の職員などに対して使います。
「お世話様です」を目上の人や上司に敬語として使うのは失礼?
続いては「お世話様です」という表現を目上の人や上司に敬語として使うのは失礼に当たるのか説明します。
結論から言うと「お世話様です」には感謝の他に労いの意味も含まれるため、目上の人に使うのは失礼にあたります。
そして本来は、目上から目下に対して使う言葉なのです。
もし目上の人に「お世話様です」を使っている友人を見かけたら「お世話様です、は少し雑だから、お世話になっております、が良いよ」と声をかけてあげてください。
前述したように「お世話様です」を挨拶言葉として使っているグループ内では、相手が目上でなければ言われた相手も不快に思うことはないでしょう。
「ご苦労様です」と言われると癇にさわる私も「お世話様です」はお礼の言葉であると受け取ります。
ただし、知人や同僚は目下ではないので、本来は「お世話様です」は好ましくありません。
「お世話様です」ではなく「お世話になっております」を使いましょう。
また、ご近所さんとの挨拶でしたら「こんにちは」で良いでしょう。
「お世話になっております」では堅苦しく感じるような知人などには、少し軽めに「お世話になってます」はいかがでしょうか。
他にも「お疲れ様です」や「いつもありがとう」なども良いでしょう。
「お世話様です」と言われた時の返事は?
もし、相手に「お世話様です」と言われた場合にどのように返事をすれば良いのでしょうか。
「お世話様です」に対する返事は、基本的に「こちらこそ」や「ありがとうございます」と返せば良いでしょう。
その他「お世話様です」と言われた状況に合わせて返事を変えるようにすれば良いと思います。
上司などから労いの言葉として言われた場合:「ありがとうございます」
お客様からお礼として言われた場合:「こちらこそ、ご購入(ご利用)ありがとうございます」「こちらこそ、お世話になっております」
ご近所さんに挨拶として言われた場合:「こちらこそ、お世話様です」「こんにちは」
親しい知人に労いやお礼として言われた場合:「いえいえ、どうもです」「いやいや、こちらこそ」
預かっているお子さんの保護者がおむかえに来た時に挨拶として言われた場合:「こちらこそ、お世話になってます」「お帰りなさい」
もし部下から「お世話様です」と言われても、部下はあなたを見下しているのではなく、日頃のお礼を言ったつもりなのでしょう。
「いやいや、これからもよろしく。ところでお世話様です、は軽く感じる人もいるから、他の人にはお世話になっております、と言うと良いよ」と言ってあげてください。
まとめ
「お世話様です」の意味や正しい使い方についてお伝えしましたがいかがでしたか。
お礼の意味があるためか「ご苦労様です」よりは気分を害されないかと思いますが「お世話様です」は本来、目上から目下へ使う言葉です。
「こんにちは」感覚で「お世話様です」を使っていた方は、これから気をつけましょう。
これで明日からすぐに「お世話様です」という表現を正しく使うことが出来ますね。
利用する際は是非、参考にしてみてください。