勉強している女の子

訪問先で飲み物を出されるなど、おもてなしを受けたときに「どうぞお構いなく」と言ったことはありませんか。

普段、生活しているときに何気なく使っている「お構いなく」と「お気遣いなく」の意味や違いなど気にしたことはありますか?

今回はこの「お構いなく」について、意味や使い方、似た表現との違い、使い分け方などをくわしくご紹介していきます。

スポンサーリンク

「お構いなく」の意味と使い方は?

まず、「お構いなく」の意味と正しい使い方について見ていきましょう。

「構う」とは、気にする、気をつかう、相手にするという意味です。

相手に関心を持ち、気にかけたり世話をしたりする様子を表します。

このことから「お構いなく」は、気にしないでください、世話をやかなくて結構ですよという意思を、相手にやんわりと伝える言葉です。

相手の思いやりによる行動や、親切な申し出を遠慮するときに用いられる表現ですね。

 

では「お構いなく」を使った例文を見ていきましょう。

 
◆例文

  1. 何かお飲み物をお持ちしましょうか?
  2. 車中でいただいたので、どうぞお構いなく。
  3. 現地までご案内しましょうか?
  4. ありがとうございます、でもお構いなく。帰りに立ち寄ります。
  5. すぐに帰りますので、どうかお構いなく。
  6. 私にお構いなく、どうぞお先に出発なさってください。

 

次に「お構いなく」の類語をご紹介します。

 

◆例文

  1. お気遣いなく
  2. お気になさらず
  3. 結構です
  4. 大丈夫です
  5. お気持ちだけいただきます
  6. No, thank you.

 

相手の配慮に対して遠慮する、角が立たないようやわらかく辞退する言葉です。

 

「お構いなく」の類語の例文も一緒に確認しておきましょう。

 

  1. 適当な時間に食事を済ませてきますので、どうぞ気になさらないでください。
  2. 事前にくわしい資料をいただいたので、再度のご説明は結構です。
  3. 予約を入れておきましょうか?
  4. ありがとうございます、こちらで手配しますので大丈夫です。
  5. 駅までお送りしましょうか?
  6. お気持ちだけありがたくいただきます。

 

類語や例文を交えてみると正しい使い方などがよく分かると思います。

スポンサーリンク

もし、使う機会があったらご紹介した例文を是非、参考にしてみてくださいね。

「お構いなく」を目上の人に敬語として使うのは失礼?

次に、「お構いなく」を目上の人に敬語として使うのは失礼に当たらないのかを調べてみました。

相手の気遣いを遠慮する「お構いなく」ですが、少し横柄な響きに感じてしまうこともあります。

目上の人やあらたまった場には適さない表現といえます。

敬語表現にするために「どうかお構いなさらないでください」などとは言いません。

他の言葉で言い換えた方が自然な敬語になりそうですね。

目上の人に「お構いなく」の気持ちを伝えたいときは、どのように表現すれば失礼にあたらないのでしょうか。

「お気遣いなく」との違いと使い分け方は?

最後に「お構いなく」「お気遣いなく」の違いと使い分け方について見ていきましょう。

「気遣い」とは、あれこれと気をつかうことや心づかい、配慮のことです。

「お気遣いなく」は、どうぞ気を使わないでくださいと相手の配慮を丁寧に遠慮する表現です。

「お構いなく」は年齢の近い人や同等の立場で使う、少しカジュアルな言葉であるのに対して、「お気遣いなく」は目上の人や上司にも使える言葉です。

「どうかお気遣いなさいませんようお願い申し上げます」など、「お気遣いなく」に「どうか」や「どうぞ」「くれぐれも」、「なさる」を付けると、さらに丁寧な表現になります。

会話では、度が過ぎて堅苦しくなりすぎると、相手をかえって嫌な気持ちにさせてしまうおそれもあります。

相手との関係性や状況に合わせて、柔軟に表現したいところです。

まとめ

どうでしたか?

「お構いなく」意味と正しい使い方、そして「お気遣いなく」との違いや使い分け方について詳しくご紹介しました。

言葉のコミュニケーションは、常に相手があって成り立ちます。

特に日本語はたくさんの表現があり、会話か手紙か、目上の人か親しい人か、ビジネスの場かなど、敬語も使い分けが必要になります。

相手の思いやりをやむを得ず遠慮するときは、まずそのあたたかい気持ちへの感謝をしっかりと伝えられるよう、表現を工夫したいですね。

あなたにオススメの関連記事