書籍

私生活やビジネスシーンなどでよく使う言葉に「拝読する」という表現方法があります。

似たような言葉に拝聴・拝見・拝覧などがありますが「拝読する」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか?

そこで本日は「拝読する」の意味と正しい使い方、そして敬語や類語、例文を詳しく解説したいと思います。

スポンサーリンク

「拝読する」の意味は?

まず最初に「拝読する」の意味について見ていきましょう。

「拝読する」という言葉は、「拝読」という名詞に助動詞「する」をつけて動詞化したものです。

「拝読」「はいどく」と読みます。

「拝」という漢字は会意文字で、手へんは「五本指のある手」の形を示します。

字の右側は「枝の茂った木」を指すとされます。

これは「邪悪なものを取り除くために、玉串(神社を参拝した人や神職が神前に捧げる、木綿をつけた枝)を手にして、神におがむ」行為を示したものです。

このことから「拝」は「おがむ」、「うやうやしくかかげる」、「ありがたがる」といった意味合いになりました。

ただ「拝読」の場合の「拝」は、そうした「拝」の意味合いを援用して、「自分の行為の上につけて、相手に敬意を表する」接頭語的な字の役割を果たします。

一方「読」は、元来は「讀」の略字です。

これは形声文字で、ごんべんは「謹んで言う」という意味を示します。

「売」の旧字は、「足が窪みから出る」さまと、「網」と「貝」の形が合わさったものとされます。

貝は元来は財貨を指しましたので「網をかぶせ、財貨を取り入れて、出る」、端的に言えば「買った財貨が外へ出る」、すなわち「売る」という意味の字になりました。

ただし「読」の場合は、「売」は「属」に通じるとして「続ける」という意味を持たせ、「読」は「言葉を続ける」、つまり「言葉を目で追ったり、読み上げる」といった意味合いになったということです。

このように「拝読する」は、「読む」という行為について、相手への敬意を示し丁寧にへりくだって言う言葉だといえます。

言い換えれば「謹んで読む」、「あらたまって、読ませていただく」ということです。
   

「拝読する」の正しい使い方は?

勉強する

次に「拝読する」の正しい使い方を見ていきましょう。

スポンサーリンク

文化庁が作成した「敬語の指針」によると、「拝読する」のように、「拝」という接頭語的な漢字を冠した表現は、「動詞の謙譲語」に分類されています。

これは謙譲語、すなわち自分を相手より低くすることで、相手への敬意を示す言い方ですが、この中でも特定の語形をとる語群とされています。

例えば「見る」の謙譲語が「拝見」、「借りる」「拝借」となるわけです。

そして「読む」行為の謙譲語が「拝読」となります。

これらは動詞の謙譲表現ですので、一般には語尾に「~する」を付けて用います。

「拝読する」は前述のように「文章を読む自分」を低めることで、「文章を書いた相手」を敬う用法です。

一般には目上の方や顧客などが書いた文書を受け取った際に使う表現だといえます。

使い方で注意すべき点は、「拝読する」は謙譲語ですので、相手の動作については使わないということです。

「配布した文書を拝読ください」といった使い方は誤用になります。

なおビジネスシーンや公の場所では「拝読いたします」、「拝読させていただきます」といった言い方もよく聞きます。

「拝読する」はそれだけで既にへりくだった表現になっていますので、「いたす」や「いただきます」という謙譲の語尾を付けると文法的には「二重敬語」のニュアンスがあります。

ただ、これらは広く日常的な場面で用いられており、あまり違和感も感じません。

文化庁の指針でも、慣例的に定着した表現の場合は二重敬語でも問題ないとされており、「拝読いたします」などもその範疇にあると考えてよいのではないでしょうか。
 

「拝読する」の敬語や類語・例文を教えて?

最後に「拝読する」の敬語や類語、例文をご紹介します。

「拝読する」は謙譲語であり、それ自体で敬語表現の一種といえますが、別の言い方に換えるとすれば「読ませていただく」、「謹んで目を通させていただく」といった用例となるでしょう。

またやや難読度の高い、あらたまった文章語としては「披見する」、「書見する」、「繙く(ひもとく)」、「閲覧する」、「拝覧する」、「拝誦する」、「繙読する」などがあります。

ちなみに「拝読する」の類語に「拝見する」というものもあります。

この使い分けは、本や書物については「拝読」、絵画や品物、写真など「見る」ものについては「拝見」を用いるのが基本です。

「拝読する」の例文としては次のようなものが挙げられます。

「ご提案書を確かに受け取りましたので、これから拝読いたします」、「先生の新作を早速拝読しましたが、素晴らしい内容で感動いたしました」、「いただきました文集は、いずれゆっくり拝読したいと存じます」などです。

まとめ

「拝読する」意味と正しい使い方、そして敬語や類語、例文をご紹介しました。

類語など似たような表現方法がたくさんあるので意味と正しい使い方をしっかりと覚えておきましょう!

おさらいをすると本や書物については「拝読する」を使うと良いですね。

スポンサーリンク

関連記事