みなさん日々の生活の中で「ご用命」という言葉を見聞きしたりしますか?
よくビジネスシーンで「~なんなりとご用命ください。」などという表現を聞くことが多いと思いますが、意味や正しい使い方などは理解していますか?
そんな本日は「ご用命」の意味と使い方、そして類語やビジネスメールで使う例文を詳しく解説したいと思います。
「ご用命」の意味と使い方は?
まずは、「ご用命」の意味と正しい使い方を見ていきましょう。
「ご用命」を1つずつ分けると、「ご」は接頭語で丁寧な言葉に置き換えるために使います。
そして、「用」は甬鐘という鐘の形からできた漢字で、甬鐘に付いている柄を持って「とりあげ」、持ち上げて「もちいる」ことから「用」という漢字が成り立ちました。
「命」は「口」と「令」を組み合わせて作られた漢字ですね。
「命」は「みこと」と読み、神様を示し、まとめると「命」は神様が口からいいつけた(与えられた)いのちを意味します。
「用命」をそれぞれ音読みの「ヨウメイ」と読み、「用」は仕事、「命」はいいつける、与えるという意味から「仕事(用事)をいいつける」「注文する」という意味になります。
接頭語を付けることによって目上の方や恩師などの年輩の相手に対して敬意を払いつつ自らの行為や誠意を示す役割を果たす用語になります。
「ご用命」の類語や例文は?
次に「ご用命」の類語や例文を見ていきましょう。
◆1つ以上の種類や特徴を含む分類群による類語
- 註文
- 順序
- 紀律
- 体制
- 秩序
- 順番
- 順位
- オーダー
- 目
- 勲章
- 注文
- 号令
- 次第
- 後先
- 命令
- 整頓
- 規律
- 修道会
- 命
- 仰せ
◆要求する行為による類語
- 徴用
- 徴発
- 接収
◆作るか、提供するか、または供給するという要求による類語
- ご注文
- 註文
- 誂
- オーダー
- 誂え
- 註文
- 所望
続いては「ご用命」を使った例文をまとめておきますね。
◆例文
- いつ何時、ご用命があるかわかりません。
- 何かありましたら何なりとご用命ください。
- タクシーのご用命は○○タクシー フリーダイヤル0120-○○-○○○へ
- ○○がご用命を賜ります。
- ○○課○○がご用命を承りました。
- お買い上げいただきました商品に関するご用命は○○販売店へ
- 商品に関するご用命は○○会社 担当○○へお申し付けください。
- 商品の返却、交換に関するご用命は○○担当までお申し付けください。
- ご購入品につきましてお決まりでしたら、店長 ○○がご用命を賜ります。
上司やビジネスメールで使う場合の注意点は?
続いては「ご用命」を上司やビジネスメールで使う場合の注意点についてご紹介したいと思います。
上司に対して使用する場合
接頭辞の「ご」を付けて「ご用命」とすれば、年輩の方や目上の方にも敬意を払った表現になるため、使用できます。
敬意を表す丁寧な表現になることから自分より年下もしくは後輩には使用できません。
「ご用命」という表現は相手方を敬いつつ、自らの行為や誠意を示すための役割を持っています。
ビジネスメールで使用する場合
「ご用命」は音読みで使用する表現方法です。
少々堅苦しいイメージがありますが、ビジネスメールや文書には使いやすい表現になります。
ホームページに記述されたり、郵送やインターネット通信を利用したダイレクトメールにはときどき見かける表現です。
例えば「仕事をください」「用事を言ってください」「注文して下さい」という表現はビジネスの世界では唐突すぎますので「ご用命ください」「ご用命を申し付け下さい」などと表現することによって丁寧になります。
またメールや文書については取引先の役職者宛に送付または送信することが決まっている場合は初めから丁寧な表現を使用します。
人物を特定しない会社宛の場合は不特定多数の方が対象となるため、同様に接頭語を付けた丁寧な表現にします。
社内文書・社内メール・社外文書・社外メールを送付または送信する場合は、人物を特定する場合を除けば丁寧な表現で文章を作成するのが最良だと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「ご用命」の意味と正しい使い方、そして類語やビジネスメールで使う例文について詳しくご紹介しました。
若い人たちはなかなか使う機会がない言葉だと思いますが、ビジネスシーンなどでたびたび聞いたりする言葉だと思うので知識として頭に入れておきましょう。