みなさん、「檄を飛ばす」と書いてなんと読むか知っていますか?
まずその前に、、、監督が選手に「ゲキを飛ばし」た、と聞いて「監督が選手を激励したんだな」と思った方、残念、違います。
では次に「ゲキを飛ばし」た、の「ゲキ」を漢字で書いてください。「激を飛ばした」と書いたそこのあなた、残念、それも間違いです。
いや、これは間違えますよね。
ほとんどの方が間違えます。
国民の7割ほどがあなたの味方です。
さて、正解が気になりますよね。
そこで今回は「檄を飛ばす」の意味と、類語や例文、そして由来について調査致しました。
「檄を飛ばす」の意味を教えて?
では「ゲキを飛ばす」の意味について正解を発表します。
まず「ゲキ」は「激」ではなく「檄」と書きます。
「三ズイ」ではなく「木ヘン」であることに注目です。
つまり「激励」の「激」ではありません。
そして「檄を飛ばす」を「激励する」と思っている方、実に日本国民の7割います。
平成19年度に、文化庁が「国語に関する世論調査」を行いました。
そして「檄を飛ばす」とは「激励する」ことだと、72.9パーセントの日本国民が答えました。
また「檄を飛ばす」を誤解している割合は、どの年代によっても大差はありませんでした。
つまり、以前から「檄を飛ばす」は7割の日本国民に誤解されているということです。
ではいよいよ、正解発表です。
「檄を飛ばす」の正しい意味は「自分の主張を広く人々に送り、決起させる」ことです。
つまり監督が選手に「檄を飛ばし」た、というのは、選手たちに「相手チームを倒すことを促す手紙を送った」ということになります。
大事なことですのでもう一度言います。
「檄を飛ばす」は「激励する」ことではなく「自分の主張を送り、決起させる」ことです。
そしてこれは、日本国民の7割が衝撃を受ける事実です。
「檄を飛ばす」の類語や例文も気になる!
「檄を飛ばす」の正しい意味をお伝えしました。
「檄を飛ばす」とデモ行進や争いが始まりそうですね。
さらに「檄を飛ばす」という言葉の理解を深めるために「檄を飛ばす」の類語や例文を紹介します。
まず「檄を飛ばす」の類語を5つ紹介します。
■類語
- 檄する
- 檄文を送る
- 檄文を発する
- ビラを撒く
- 発破をかける
次に「檄を飛ばす」の例文を5つ紹介します。
■例文
- レジスタンスたちは国中にビラを撒き、自国民に打倒現国政の「檄を飛ばし」た。
- リーダー格の学生が学校中にポスター貼り、他の学生たちに「檄を飛ばし」て学生運動を始めた。
- 被害者団体の代表は、他の被害者たちに「檄を飛ばし」デモ行進への参加を促した。
- 労働者代表が会社に隠れてビラを配り、他の従業員たちに「檄を飛ばし」てストライキを始めた。
- 同志たちが打倒対抗勢力を掲げたプラカードを持ち、デモ行進をして国民に「檄を飛ば」そうと計画している。
「檄を飛ばす」ことは、どれも少々物騒な雰囲気が漂いますね。
「檄を飛ばす」の由来も教えて?
さらに「檄を飛ばす」ことについてより詳しくお伝えします。
次は「檄を飛ばす」の由来について説明しましょう。
「檄を飛ばす」という言葉の発祥の地は中国だと言われています。
古代中国の方々は、木札に自分たちの主義、主張を記しました。
この主義、主張を書き留めた木札のことを「檄」というのです。
さて、ここで「檄」という漢字に注目します。
「檄」の部首は「木ヘン」です。
「檄」は、もともとは木札に書かれた文書であることから「檄」の部首は「木ヘン」なのですね。
大事なことですのでもう一度言います。
「ゲキを飛ばす」の「ゲキ」は「檄」であり、その部首は「三ズイ」ではなく「木ヘン」です。
「檄」はもともとは木札に書かれた文書だからです。
では話を古代中国の主義、主張の広め方に戻します。
古代中国ではこの「檄」を使って「檄文」を発し、人々からの賛同を得ることを試みていました。
つまり「檄を飛ばす」という言葉は、口頭で演説することではなく、プラカードやビラなど文書を介した手段で主義、主張をすることです。
まとめ
以上「檄を飛ばす」の意味と、類語や例文、そして由来についての調査結果をお伝えしましたが、いかかでしたか?
正確には「檄を飛ばす」とは、文書を用いる方法で、口頭で主張することは「檄を飛ばす」ではないことがポイントです。
この記事を読んでいただいたあなたは「檄を飛ばす」について正しい意味と使い方をマスターしていただけたことでしょう。
日本国民の7割が「檄を飛ばす」について誤解しています。
是非、明日から「檄を飛ばす」についての正しい知識を披露し、周囲にちょっとした衝撃をあたえてくださいね(笑)